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Salesforce: レコードID・レコードタイプIDを取得する方法まとめ

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Salesforce: レコードID・レコードタイプIDを取得する方法まとめ

はじめに

こんにちは。
今回は、レコードIDやレコードタイプIDなどのSalesforce IDを取得する方法を4つご紹介します。
レコードタイプとは何か?というについては、部門や部署ごとに異なる選択リスト項目の値を表示する方法の紹介記事にてご紹介していますのでぜひご覧ください。

Salesforce IDとは、全てのレコードがそれぞれ持つ一意の識別値です。身近な使用方法としては、作成したフローのデバッグに利用することや数式への使用などが考えられます。

このSalesforce IDは様々な方法によって取得することが可能です。今回はその中でもレコードIDとレコードタイプIDに関して、取得する方法を手順と共にご紹介していきます。

Salesforce IDを取得する方法

今回ご紹介するのは以下の4つの方法です。

  1. URLからの取得
  2. レポート
  3. 開発者コンソール
  4. dataloader.io

1. URLからの取得

1つ目の方法はURLから取得する方法です。レコードIDとレコードタイプID、それぞれの場合についてご紹介します。

① レコードIDを取得する

例えば「取引先」レコードのレコードIDを取得したい場合は、その取引先のレコードページを開きます。
そして画像①のように、表示されたURLの赤枠で囲んだ箇所がレコードIDとなります。

画像①

② レコードタイプIDを取得する

例えばオブジェクト「取引先」のレコードタイプIDを取得したい場合は、[オブジェクトマネージャー]から[取引先]を選択、画像②のように[レコードタイプ]からIDを取得したいレコードタイプの表示ラベルをクリックし、レコードタイプの詳細画面を開きます。
そしてこちらも画像③のように、表示されたURLの赤枠で囲んだ箇所がレコードタイプIDとなります。

画像②
画像③

2. レポート

2つ目の方法は、レポートで取得する方法です。
新規レポートを作成するか、既存のレポートにID項目の列を追加することで取得が可能です。

今回は「取引先」の新規レポートを作成し、取引先レコードのレコードIDとレコードタイプIDをそれぞれ取得していきます。

① レコードIDを取得する

まず、レコードIDを取得します。[レポート]タブから[新規レポート]をクリック、画像①のように標準レポートタイプの「取引先」を選択し[レポートを開始]を行います。

画像①


レポートが表示されたら、[アウトライン]タブにある[列]セクションにある[列を追加...]から[取引先 ID]を選択します。
次に、必要に応じて列に表示する項目の追加・削除を行います。今回は「取引先名」と「取引先ID」のみ表示しています。

以上の設定を行うことで、画像②のように複数レコードについて、取引先レコードのレコードIDである「取引先ID」を取得することができました。
なお、レポートで取得する対象レコードを絞りたい場合は、[検索条件]タブで項目の値によって絞り込みを行うことも可能です。

画像②

② レコードタイプIDを取得する

次に、①で作成したレポートでレコードタイプIDも取得できるように設定します。
「取引先」の標準項目ではレコードタイプIDをレポートに表示できないため、カスタム数式項目を使用します。[オブジェクトマネージャー]から[取引先]を選択、[項目とリレーション]画面の[新規]より作成します。作成する項目の情報は以下の通りです。

項目「レコードタイプID」(API参照名:RecordTypeID)
データ型:数式 (数式の戻り値のデータ型:テキスト)
数式:RecordTypeId

項目を作成したら、①で作成したレポートを開き、[アウトライン]タブにある[列]セクションにある[列を追加...]から[レコードタイプID]を選択します。
すると、画像③のように取引先レコードのレコードタイプIDをレポートより取得することができます。

画像③

3. 開発者コンソール

3つ目の方法は、開発者コンソールでSOQLクエリを用いることによって取得する方法です。
SOQL(Salesforce Object Query Language)とはSalesforce内のデータを検索するための言語で、クエリとはどのデータを、どの情報を、どの条件で選択するかを指定することです。
SOQLクエリを用いることでSalesforceのデータベースから特定の情報を抽出したり、特定の条件に合致するレコードを見つけたりすることができます。

今回は、取引先レコードのレコードIDとレコードタイプIDをSOQLクエリによって同時に取得していきます。
まず、開発者コンソールを開きます。画像①のように任意の画面から右上の歯車マークをクリックし、[開発者コンソール]を選択します。

画像①

選択すると画像②の画面が表示されるので、下側にあるタブの中から、赤枠で囲んだ箇所の[Query Editor]をクリックします。
クリックすると、画像③の赤枠で囲んだ箇所に[Query Editor]パネルが表示されるので、ここにSOQLクエリを入力しID情報を取得していきます。

画像②
画像③

ここで、入力するSOQLクエリは以下のようになります。

SELECT Id,RecordTypeId,Name FROM Account

* SOQLクエリの解説
SELECT ⇨ どの項目をデータベースから取り出すかを指定します。
Id,RecordTypeId,Name ⇨ 項目「取引先ID」、「レコードタイプID」、「取引先名」の項目名です。
FROM ⇨ どのオブジェクトからデータを取得するかを指定します。
Account ⇨ オブジェクト「取引先」のAPI参照名です。

上記より、SOQLクエリ全体の意味は
オブジェクト「取引先」から、「取引先ID」、「レコードタイプID」、および「取引先名」を取得する
ということになります。

では実際にID情報の取得をしていきます。
[Query Editor]パネルにSOQL クエリを入力し、以下の画像にて赤枠で囲んでいる[Execute]を押すとSOQL クエリが実行され、対象のレコードが[Query Results]内に表示されます。

以上の手順で、開発者コンソールより画像④のように取引先レコードのレコードIDとレコードタイプIDを取得することができました。

画像④

なお、レポートと同様に取得する対象レコードを絞ることができ、先ほどのSOQL クエリの末尾に以下の語句を追加することで条件付けを行います。

WHERE [項目名] [演算子] [項目の値]

*使用例 「取引先名」が「テスト」であるレコードのみ取得したい場合

SELECT Id,RecordTypeId,Name FROM Account WHERE Name = 'テスト'
(項目の値が日付と数値以外の場合は、''を使用する必要があります)

4. dataloader.io

4つ目の方法は、dataloader.ioを使用して取得する方法になります。
dataloader.ioとは、データを一括でインポートまたはエクスポートするための機能です。データをエクスポートする際にID情報をその中に含めることで取得が可能です。

今回は、取引先レコードのレコードIDとレコードタイプIDをdataloader.ioによって同時に取得していきます。

① dataloader.ioの使用を開始する

では、手順をご紹介していきます。[設定]の検索ボックスに「dataloader.io」と入力し、[dataloader.io]をクリックします。
クリックすると画像①の画面が表示されるので、右上の[dataloader.ioを起動]をクリックし、案内に従って外部サイトへ遷移します。

* dataloader.ioを使用する際の考慮事項
dataloader.ioには無料・有料のエディションが存在し、無料版ではインポートまたはエクスポートできるレコード数が10,000レコード/月である等の制限がありますので、使用する際には無料版の範囲で対応できるかの考慮が必要です。

画像①

そうすると次に画像②の画面が表示されるので、右上の[Login with Salesforce]をクリックすると、次に画像③のポップアップウインドウが表示されます。
こちらでは画像の通りに入力し、[Login]をクリックします。

画像②
画像③

ログインが完了すると、画像④の画面が表示されます。ここでは画像⑤のように、左上にある[NEW TASK]から[EXPORT]を選択します。

画像④
画像⑤

② エクスポートの設定を行う

ここからエクスポートする対象についての設定を行っていきます。
前画面で[EXPORT]を選択すると、画像⑥の画面が表示されるので、ここでエクスポートする対象のオブジェクトを選択します。
[Object]セクションより、「取引先」を選択し[Next ▶︎]をクリックします。

画像⑥

次の画面では、エクスポートする項目を選択します。
画像⑦のように画面左側の[Fields]セクションより、「取引先ID」、「取引先名」、「レコードタイプID」にチェックをつけます。
すると、[SOQL Query]セクションに、3.でもご紹介したSOQL クエリが入力されます。[Verify]をクリックし、SOQL クエリが有効であることを確認して[Next ▶︎]をクリックします。
なお、この画面では[Filters]セクションで対象レコードの絞り込み、[Order By]でエクスポートされるファイルに記載されるレコードのソートを行うことが可能です。

画像⑦

最後にエクスポートの設定を画像⑧の画面で確認し、右下の[Save&Run]でエクスポートを実行します。

画像⑧

③ IDを取得する

エクスポートを実行すると、画像⑨の画面に遷移します。
以下の画像で赤枠で囲んでいる[25 successes(エクスポートが完了したレコード件数)]をクリックすると、CSV ファイルがダウンロードされます。

画像⑨

ダウンロードされたCSVファイルを開くと、画像⑩のようにエクスポートされたレコードが表形式で表示されます。(Numbersで開いています)
以上の手順で、dataloader.ioより以下のように取引先レコードのレコードIDとレコードタイプIDを取得することができました。

画像⑩

まとめ

今回は、Salesforce ID、特にレコードIDとレコードタイプIDを取得する方法を4つご紹介しました。
ご紹介したレポートや開発者コンソール、dataloader.ioは、IDを取得する以外にもデータを扱う場合に非常に便利な機能ですので、活用できればよりSalesforceでできることの幅が広がります。

なお、以下の記事ではSalesforce IDを活用した設定例をご紹介しています。ぜひご覧ください。

レコードの項目値を検索条件とする関連レポートへのリンクを作成する方法:レポートIDを活用
フローを実行する条件としてプロファイルを使用する方法:プロファイルIDを活用

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Suzuki

Salesforceの認定資格「Salesforce認定アドミニストレーター」を保有しています。 IT業務経験ゼロからSalesforceに関する実務に携わってきた経験をもとに、初心者の目線に立って各種機能の活用方法や設定手順をステップバイステップでわかりやすくご紹介します。

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