目次
はじめに
こんにちは。
今回は、関連レコードのデータを主レコードで集計表示する方法についてご紹介します。
Salesforceでは積み上げ集計項目という機能によって、関連レコードの集計データを主レコードで表示することが可能となります。
では機能について詳しくご紹介していきます。
積み上げ集計項目機能の基本知識
積み上げ集計項目とは?
Salesforceの「積み上げ集計項目」は、主従関係にあるオブジェクト間で、従レコードのデータを集計し、主レコードに表示するための機能です。これにより、関連する従レコードの数や特定の項目の合計、最小値、最大値などを主レコード上で簡単に確認できます。なお、積み上げ集計項目は、主オブジェクトと従オブジェクトが主従関係にある場合にのみ作成可能です。参照関係では利用できません。
積み上げ集計項目の設定方法
まず、画像①のように、[ホーム]から[設定]をクリックします。
[オブジェクトマネージャー]をクリックし、画像②のように集計項目を表示させたい主オブジェクトを選択します。次に、[項目とリレーション]に移動し、画像③のように[新規]をクリックします。
新規項目を設定していきます。まず、データ型では画像④のように[積み上げ集計]を選択し[次へ]をクリックします。
次に、画像⑤のように、赤枠の必須項目に任意の値を入力します。各項目の内容は以下の通りです。
- 項目の表示ラベル:作成した積み上げ集計項目に表示される項目名
- 項目名:Salesforce内のオブジェクトや項目をプログラム上で認識するための名称
[次へ]をクリックし、[集計の定義]を設定します。画像⑥の赤枠の「集計対象オブジェクト」を選択し、積み上げ集計の「集計種別」と「集計する項目」を選択の上、「次へ」をクリックします。※場合に応じて、青枠の検索条件を設定します。
[項目レベルのセキュリティ]と[ページレイアウトの追加]ページでは内容を確認し、[次へ]及び[保存]をクリックします。そして、画像⑦のように設定した積み上げ集計項目が作成されていることを確認します。
積み上げ集計項目の基本的な設定は以上です。
使用例
具体的な使用例として、取引先ごとの商談売上の合計金額を表示する方法をご紹介いたします。
取引先ごとの商談売上の合計金額を表示する方法
まず、ホームから[設定]を開き、[オブジェクトマネージャー]をクリックします。
次に、画像①のように、主オブジェクトである[取引先]を検索し、開きます。[項目とリレーション]を選択し、画像②のように[新規]をクリックします。
次に、新規項目を設定していきます。データ型は、画像③のように[積み上げ集計]を選択し、[次へ]をクリックします。
次に、画像④のように必須項目である赤枠内に任意の値を入力し[次へ]をクリックします。今回は、商談金額(「商談」のカスタム項目)を表示させたいので、表示ラベルは「商談合計金額」としました。
次に、画像⑤のように、集計対象オブジェクトを[商談]とし、積み上げ種別の選択を[合計]とし、集計する項目を[商談金額]とします。今回は、検索条件は追加せずに進みます。
[項目レベルのセキュリティ]と[ページレイアウトの追加]ページでは内容を確認し、[次へ]及び[保存]をクリックします。今回は、特に設定を変更せずに、保存します。そして、画像⑥のように、設定した[商談合計金額]の積み上げ集計項目が作成されていることを確認します。
最後に、取引先タブに移動して特定の取引先を選択し、詳細ページを開きます。
すると、画像⑦のように、従レコードの「商談金額」の項目値の合計値が表示されているようになっています。なお、今回の取引先には従レコードが2件あり、「商談金額」の値は "50,000" "50,000"となっています。
主な注意点
「積み上げ集計項目」機能の使用には制限事項や考慮事項が存在します。ここでは主な事項をご紹介します。
詳細は、以下のリンクをご確認ください。
- 積み上げ集計項目は、主オブジェクトと従オブジェクトが主従関係にある場合にのみ作成可能です。参照関係では利用できません。(Salesforce Help)
- 集計の種類によって、対象とする項目のデータ型が制限されます。 合計 (SUM): 数値、通貨、パーセント型の項目が対象です。 最小 (MIN)・最大 (MAX): 数値、通貨、パーセント、日付、日付/時間型の項目が対象です。(Salesforce Help)
まとめ
今回は積み上げ集計項目機能の設定方法を紹介し、具体的な活用方法の1つとして取引先ごとの商談売上の合計金額を表示する方法を紹介しました。
この「積み上げ集計項目」という機能を利用することで関連レコードのデータを主レコードで集計表示させることができ、レコードデータの集計や分析の効率化に繋がります。
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