レポートで特定項目の変更履歴を追跡する方法

はじめに

こんにちは。

今回は、項目履歴レポートという機能を使用することによって、レポート上の特定項目の変更履歴や状況変化を把握する方法についてご紹介します。

項目履歴レポートの機能を使用することにより、例えば、商談の金額変更履歴を確認し原因を究明したり、サポートケースの優先度変更を監視し顧客サポートの向上を計ることが可能となります。

では早速設定方法をご紹介していきます。

項目履歴レポートの基本知識

項目履歴レポート機能とは？

項目履歴レポートは、Salesforceで特定のオブジェクトに関連する履歴データを分析するためのレポートで、特定の項目の変更履歴を追跡できます。このレポートを使用すると、誰がいつどのようにデータを変更したかを把握することができます。

項目履歴レポートの設定方法

項目履歴レポートの基本的な設定方法をご説明いたします。

①履歴追跡を有効化

[設定]から[オブジェクトマネージャー]のページに移行し、画像①のように対象オブジェクトを検索します。

[項目とリレーション]をクリックして、画像②の赤枠にある[項目履歴管理の設定]をクリックします。

そして、画像③のように変更履歴を把握したい項目にチェックをいれて、保存をクリックします。

②レポートを開始

[レポート]に移動して、[新規レポート]をクリックし、画像④のようにレポートを開始します。

※もし、標準レポートタイプに開始したいレポートタイプが存在しない場合には、カスタムレポートタイプを作成します。（カスタムレポートタイプ作成方法はこちらの記事をご覧ください）

レポートを開始すると、編集画面に移動します。すると、画像⑤のように変更履歴が表示されるようになりました。

以上で項目履歴レポート機能の基本的な設定は完了です。[保存＆実行]を忘れずにクリックします。

なお、基本的には上記①の有効化設定をした日時から変更履歴が記録されることになりますのでご注意ください。また、[行のグループ化]や[検索条件]等を利用することにより、よりわかりやすくデータを表示させることが可能です。

使用例

商談の進捗状況を追跡する方法

では、実際の使用例として、項目履歴レポート機能を使用して、商談の進捗状況の変更履歴を追跡する方法を紹介いたします。「設定方法」でも記載した通り、基本的に下記①の設定をした日からの変更履歴が表示されることになります。

ただ、例外として、商談の [金額]、[確度]、[フェーズ]、または [完了予定日] 項目は①の設定を行わなくても履歴が記録されます。今回は、説明をわかりやすくするために、①の段階から行っていきます。

①履歴追跡の有効化

まず、[設定]から[オブジェクトマネージャー]をクリックし、[商談]を検索します。[項目とリレーション]に移動し、[項目履歴管理の設定]をクリックします。
今回は、商談の進捗状況を追跡したいので、画像①のように[フェーズ]にチェックを入れて、保存します。

②レポートの開始

次に、[レポート]に移動します。[新規レポート]をクリックして、標準レポートタイプの[商談履歴]レポートを選択します。
そして、画像②のように、レポートを開始します。

レポートを開始し、編集画面に移動します。画像③のようにフェーズの[変更前]と[変更後]のデータが表示されていることを確認し、[保存＆実行]をクリックします。すると、画像④のように商談の進捗状況を追跡したデータがレポートに表示されます。

なお、[行のグループ化]や[検索条件]等を利用することにより、よりわかりやすくデータを表示させることが可能ですのでぜひニーズに合わせてご活用下さい。

主な注意点

項目履歴レポート機能の使用には制限事項や考慮事項が存在します。ここでは主な事項をご紹介します。
詳細は、こちらのSalesforceHelpをご確認ください。

• Salesforceは項目履歴の追跡を有効化された日時から開始します。なお、例外として、商談の [金額]、[確度]、[フェーズ]、または [完了予定日] 項目は有効化の設定を行わなくても履歴が記録されます。
• Salesforceでは、履歴データの保持期間が制限される場合があります（通常は18ヶ月）。長期保存が必要な場合は、データをエクスポートすることを検討してください。
• 各オブジェクトごとに履歴追跡できる項目数に制限があります（通常は最大20項目）。

まとめ

今回は項目履歴レポートという機能によって商談の進捗状況を追跡する方法を紹介しました。
この機能を利用することで様々な情報の変更履歴を把握しやすくなり、ビジネスの分析や戦略立案がより効率的に行える有用な機能です。

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