はじめに
こんにちは。
今回は、レポート上で取引先や商談を特定のデータ毎に分類する機能についてご紹介します。
Salesforceでは、バケット列という機能を使用することで、レポート上で必要なレコードのデータ毎に表示することが可能となります。
例えば、この機能を使えば、商談を売上金額毎で分類したり、顧客の契約期間毎に分類したい場合に簡単にレポート上で行うことができます。
では機能について詳しくご紹介していきます。
バケット列機能
バケット列の基礎知識
バケット列とは
バケット列とは、特定の基準に基づいてデータを分類・グループ化する機能です。
データを分類するために、新たな数式や項目を新しく作成することなく、レポート内で特定の値を任意の「バケット」にまとめて表示することができます。これにより、簡単にデータの分析や視覚化を行うことが可能です。
バケット列のデータ型の種類
バケット列のデータ型には、①数値、②選択リスト、③テキストの3つがあります。
それぞれどのようなものなのか、説明していきます。
①数値
数値バケットとは、Salesforceのレポートで使用されるバケット列の一種で、数値データを特定の範囲にグループ化して表示する機能です。これを使うと、数値項目(たとえば売上金額、数量、スコアなど)を複数の範囲に分け、それぞれの範囲ごとにデータを分類することができます。
②選択リスト
選択リストとは、Salesforceのレポートで使用されるバケット列のうち、選択リスト型(ピックリスト型)項目を対象に分類やグループ化を行う機能です。選択リスト項目をバケット列にすることで、特定の値や項目をグループにまとめて表示することができます。具体例として、ステータスや顧客の業種などの異なる値を、カテゴリーやグループにまとめて表示することができます。
③テキスト
テキストとは、テキスト型項目(文字列項目)の値を分類・グループ化するための機能です。これにより、レポート内で特定の文字列データを複数のカテゴリに分けてまとめて表示することができます。具体例として、顧客の住所に基づいて地域をまとめ、各エリアごとの売上を分析することができます。
作成方法
バケット列の作成方法を説明いたします。なお、今回はテキスト型の説明をしていますが、バケット化する列のデータ型に応じて異なるバケットが表示されますので、型に応じて編集することになります。
まず、該当レポートの編集画面を開きます。画像①の赤枠内のように、バケット化したい項目の右側にある▼をクリックし、[この列をバケット化]を選択します。
バケット列の編集画面が開くので、任意のバケット名を記入して下さい。
次に、画像②の赤枠内の[バケットの追加]をクリックし、任意の値を入力してバケットの項目を作成します。そして、振り分けたい値を選択し画像③のように、[移動先]から項目を選択し移動させます。
振り分けが完了したら、[適用]をクリックします。
レポート編集画面に戻ると、[所有者別データ]のバケット列が作成されています。そしてバケット列をみると、画像④のように振り分けた値ごとにバケット項目が表示されるようになっています。
使用例
今回は、実際の使用例として、商談で「売上金額の分類」を求める方法をバケット列を用いて、レポート上に表示していきます。
金額の分類のため、今回使用するデータ型は「数値」バケットとなります。
まず、商談レポートの編集画面を開きます。なお、今回はわかりやすくするために、画像①のように列には商談名と金額のみ表示していますが、アウトラインの[列]欄からご希望に合わせて列を追加・削除することも可能です。
バケット化したい「金額」の右側にある▼をクリックし[この列をバケット化]を選択します。
数値バケットの編集画面がでてきますので、任意のバケット名を入力し、分類する範囲を設定します。
今回は0~50万円/51~100万円/101万~150万円/151~200万円/200万円以上で分類していきます。画像③のようにバケットを[追加]して数字の範囲と名称を記入します。数値の範囲は下限から上限の順で入力していきます。
すべての範囲を入力したら、適用をクリックします。
すると、バケット列で編集したように、金額毎のバケット列が作成されました。最後に保存と実行をクリックして設定は完了です。
なお、バケット列は作成後でも▼から編集することが可能ですので、都度の変更もできます。
主な注意点
バケット列の使用には制限事項が存在します。ここでは主な制限事項をご紹介します。
詳細は、こちらのSalesforce Helpをご確認ください。
- 各レポートには、最大 5 個のバケット項目を含めることができます。
- 各バケット項目には、最大 20 個のバケットを含めることができます。
- 各バケットには、最大 20 個の値を含めることができます。
- バケット列は、バケット列が生成されたレポートでのみ使用できます。バケットを複数のレポートで使用するには、レポートごとに項目を作成します。または、バケットと連動するオブジェクトに対して別個の数式項目を作成します。
- バケットおよびバケット項目は、外部オブジェクトを含むレポートでは使用できません。
- バケット列のソース列にカスタムインデックスがあり、そのバケット列で絞り込みを行った場合、カスタムインデックスによるパフォーマンス上の利点が失われます。
- バケット列に検索条件がある場合、バケットの値を変更すると、そのバケット列を参照するすべての検索条件が削除されます。
- バケット列では、タブ文字を含む選択リスト値はサポートされていません。
まとめ
今回はバケット列という機能によって、レポート上で取引先や商談を特定のデータ毎に分類する機能を紹介しました。
この機能を利用することで、数式やコードを記述することなくレポートに表示されるデータを希望に合わせて分類することが可能となります。
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