目次
はじめに
こんにちは。
今回は、結合レポートで今月の収支を算出する方法についてご紹介します。
例えば商品の売上に関するレポートとその費用に関するレポートを作成している場合に、結合レポートを作成し数式を組むことによって合計値の差分を取って今月の収支を算出することが可能です。
では早速設定方法をご紹介していきます。
結合レポートで今月の収支を算出する
今回は、「はじめに」で例示した商品の売上に関するレポートとその費用に関するレポートを作成している場合に、結合レポートによって今月の収支を算出する方法をご紹介します。
1. 事前準備
まずはじめに、設定方法を説明していくにあたって使用するオブジェクトとその項目、レポートタイプは以下の通りとします。
・オブジェクト
- 「売上」⇨ 売上に関する情報を記録するカスタムオブジェクト。
項目のうち、売上金額を示す項目「売上金額」(API参照名:SalesAmount__c)を今回使用します。
- 「費用」⇨ 売上を獲得するのにかかった費用を記録するカスタムオブジェクト。
項目のうち、かかった費用総額を示す項目「費用総額」(API参照名:TotalExpense__c)を今回使用します。
・レポートタイプ
- 「売上」⇨ カスタムオブジェクト「売上」の標準レポートタイプ。
- 「費用」⇨ カスタムオブジェクト「費用」の標準レポートタイプ。
2. 結合レポートを作成する
では、今月の収支を算出するために「売上」と「費用」の結合レポートを作成していきます。[レポート]で[新規レポート]をクリックし、レポートタイプ名[売上]を選択、[レポートを開始]を行います。
レポートが開始されたら、画像①のように[アウトライン]タブの[列]より、[列を追加...]で今回使用する項目「売上金額」を追加します。項目を追加したら、レポート名の上の▼(上記左側の画像の赤枠内)から[結合レポート]を選択し、[適用]を押します。これでレポートが結合レポートへと変換されました。
次に、[ブロックを追加](画像③の赤枠内)からこの結合レポート内に追加したいレポートタイプ「費用」を選択します。なお、ブロックとは結合レポートに含めるレポートタイプの単位を示します。
また、画像④のように「費用」ブロックでも同様に[アウトライン]タブの[列]より、[列を追加...]で今回使用する項目「費用総額」を追加します。
最後に'今月の'収支を出したいので、画像⑤のように[検索条件]タブで「売上」と「費用」それぞれの「作成日」の[範囲]を[今月]に設定します。
3. 「ブロックをまたいでグループ化」を行う
ここからはレポートに表示された情報から今月の収支を算出するための具体的な手順となります。
画像①のように[アウトライン]タブの[ブロックをまたいでグループ化]より、[グループを追加...]で任意の共通項目を選択し、ブロックをまたいでレコードのグループ化を行います。今回は「所有者 ロール」を選択しました。
選択すると、[小計]行などグループごとに集計された情報を示す行が追加されます。
なお、今回はテストで作成したレコードのみ存在するため単一のグループしか存在しませんが、他のロールのレコードの所有者が存在する場合は複数の[小計]行が現れることとなります。
4. クロスブロック集計項目を追加する
次に、画像①のように表示されているレポートへクロスブロック集計項目の追加を行います。クロスブロック集計項目によって、レポート内に今月の収支の算出結果が表示されます。
はじめに[アウトライン]タブの[列]より、「費用 ブロック1」セクションの▼を押し、画像②のように[クロスブロック集計項目を追加]を選択します。
そうすると、[集計レベルの数式列を編集]画面が表示されるので、列の名前を入力し[Formula]欄に今月の収支を算出する数式を作成します。
画面左側の[項目]タブにて、画像③のように[売上ブロック]より項目「売上金額」、[費用ブロック]より項目「費用総額」を選択し、それぞれ[合計]で[挿入 >]を押します。
今月の収支は、「売上金額」の合計から「費用総額」の合計を差し引いた額となるので、以下のように数式を作成します。
B0#Sales__c.SalesAmount__c:SUM-
B1#Expense__c.TotalExpense__c:SUM
作成後、画像④のように作成した数式が有効であるか調べるために[検証]を押し、[有効]であることを確認します。そして、[Display]で[総計のみ]を選択し、[適用]を押します。
以上の設定によって、レポートに今月の収支を表示することができました。画像⑤の「今月の収支」列の "34,550" が今月の収支になります。
先ほど設定した数式によって、「売上金額」列の合計から「費用総額」列の合計が差し引かれた値です。
最後にレイアウトを整えてレポートを完成させます。
レポート編集画面下側のトグルボタン[行数]と[小計]をオフにして、レポートに記載されている「件数」と「小計」行を削除します。
削除した後のレポートは画像⑥のようになり、このように不要な情報を下のトグルボタンでレポートから出し入れすることも可能です。
まとめ
今回は結合レポートで今月の収支を算出する方法をご紹介しました。
結合レポートとクロスブロック集計項目を活用することで、今回計算した収支のように複数のレポートにまたがった計算が可能になり、Salesforceに蓄積された様々なデータの更なる活用が期待できます。
Salesforceに関するお悩みはありませんか?
今回ご紹介したレポートをはじめとするSalesforceの機能活用について、
「調べるのに時間がかかる...」
「作ったはいいがバグが起こらないか心配...」
「Salesforceを活用したいけどそこまで手が回らない...」
などお悩み事はありませんか?
Air合同会社ではSalesforceエンジニアを一人雇うほどの業務は無いが、業務を任せたいというお客様へ月 数時間~40時間で柔軟にご利用頂けるSalesforce活用支援サービスを提供しています。
機能の実装や改善のご提案、社内での内製化支援まで、Salesforce認定資格保持者で構成される当社チームが貴社のSalesforceのお悩みを解決いたします。Salesforceをより活用し課題解決を行なっていくための手段としてぜひご検討ください。
Salesforce業務を他社に外注するイメージがわかない…という方に向け、外注する際のメリット・デメリットやSalesforce開発の流れを以下の記事で解説しています。ぜひご覧ください。
Salesforce運用保守を外注するメリット・デメリットとは?
Salesforceのノーコード・ローコード開発の流れを解説!
また、弊社では「サービスについて簡単に知りたい」「Salesforceの使い方について相談したい」などSalesforceに関する無料相談会も随時実施しています。
貴社の課題解決のお力になれるよう、Salesforce認定資格を持つ担当者が心を込めてサポートいたします。まずはお気軽に下記ボタンよりお問い合わせください。
Salesforceオンライン無料相談会
Air合同会社では
「サービスについて簡単に知りたい」
「Salesforceの使い方について相談したい」
など、Salesforceのお悩みに関する無料相談会を随時実施しております。
\Salesforce認定資格を持つ担当者が対応!/
無料相談のご予約はこちら