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Salesforce: 異なるオブジェクト間で重複レコードの作成を防止する方法

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Salesforce: 異なるオブジェクト間で重複レコードの作成を防止する方法

はじめに

こんにちは。
今回は、異なるオブジェクト間で重複レコードの作成を防止する方法についてご紹介します。
具体的には、Salesforceの「一致ルール」と「重複ルール」という機能の設定を行うことで実現可能となります。「一致ルール」は、レコードがどのような項目値を取るときに重複とみなすかを定義するルールです。「重複ルール」は、一致ルールに基づき、重複レコードの作成や更新を防ぐためのアクションを定義します。つまり、一致ルールで「どのレコードが重複しているか」を判断し、重複ルールで「その重複にどう対処するか」を管理します。

では設定方法をご紹介していきます。

異なるオブジェクト間で重複レコードの作成を防止する

設定方法をご紹介していくにあたって、今回は「リード」と「取引先責任者」間で会社名(取引先名)・名前が一致するレコードの作成を防止する設定を行なっていくこととします。

1. 一致ルールを作成する

はじめに「リード」と「取引先責任者」それぞれについて、「どのレコードが重複しているか」を判断する一致ルールを作成していきます。

① 「リード」の一致ルール

[設定]で「一致ルール」を検索し、 [重複管理] > [一致ルール] をクリックします。画像①の画面が表示されるので、赤枠内にある[新規ルール]ボタンをクリックします。

画像①

次に表示される画像②の画面では、ルールを適用するオブジェクト「リード」を選択します。

画像②

最後に表示される画像③の画面では、[ルールの詳細]でルールの命名、[一致条件]にてレコードが重複していることを判別する条件の設定を行います。
今回は最終的に「リード」と「取引先責任者」間で会社名(取引先名)・名前が一致するレコードの作成を防止したいので、「リード」の「会社名」と名前項目(「姓」・「名」)を条件として以下のように設定します。

ルールの詳細
ルール名:リード一致ルール (任意)
一意の名前:Lead_MatchingRule (任意)

一致条件
項目:「会社名」 一致メソッド* :「完全」 空白項目をマッチング**:無し
かつ
項目:「姓」 一致メソッド :「完全」 空白項目をマッチング:無し
かつ
項目:「名」 一致メソッド :「完全」 空白項目をマッチング:無し

* 一致メソッド:一致とみなすパターンを「完全」「あいまい」から選択することができます。
** 空白項目をマッチング:チェックを入れると、比較するレコードの項目がどちらも空白だった場合に一致しているとみなされます。

画像③

設定が完了したら[保存]をクリックします。次に表示される画像④の画面で赤枠で囲んだ箇所にある[有効化]ボタンをクリックし、「リード」の一致ルールの作成は完了です。

画像④

② 「取引先責任者」の一致ルール

「取引先責任者」の一致ルールも「リード」と同様の手順で作成を行います。画像⑤の画面では、「取引先責任者」を選択します。

画像⑤

画像⑥の画面では同様に[一致条件]を設定しますが、「取引先責任者」では「会社名」ではなく、「取引先名」について条件を設定します。

画像⑥

一致ルールの保存が完了した後、画像⑦の画面では忘れずに[有効化]を行います。

画像⑦

2. 重複ルールを作成する

次に「リード」と「取引先責任者」それぞれについて、「一致ルールで発生した重複にどう対処するか」を定義する重複ルールを作成していきます。

① 「リード」の重複ルール

[設定]で「重複ルール」を検索し、 [重複管理] > [重複ルール] をクリックします。画像①の画面が表示されるので、赤枠内にある[新規ルール]ボタンをクリックし、表示されるオブジェクトの中から「リード」を選択します。

画像①

次に表示される画像②の画面で、重複ルールの設定を以下のように行います。

ルールの詳細
ルール名:リード重複ルール
レコードレベルセキュリティ*:「共有ルールを適用」

* レコードレベルセキュリティ:
一致ルールで比較するレコードの範囲を指定します。「共有ルールを適用」ではユーザーにアクセス権のあるレコードのみ比較し、「共有ルールをスキップ」では全てのレコードを比較します。

アクション
作成時のアクション**:ブロック
編集時のアクション**:ブロック
アラートテキスト:「会社名」「姓」「名」が重複しているレコードが存在します。(任意)

** 作成・編集時のアクション:
ユーザーが重複したレコードを保存しようとしたときの動作を「許可」するか「ブロック」するか指定します。今回はレコードの作成を防止したいので「ブロック」としています。

一致ルール
リードの比較対象:「リード」
一致ルール***:「リード一致ルール」(1で作成した一致ルール)
リードの比較対象:「取引先責任者」
一致ルール:「取引先責任者一致ルール」(1で作成した一致ルール)

*** 一致ルール:重複ルールで使用する一致ルールを指定します。上記で「リード」「取引先責任者」の一致ルールを指定したことで、「リード」でレコードを作成しようとした時、「リード」「取引先責任者」のレコードで重複がないか比較が行われます。

条件
必要に応じて、ルールを実行するためにレコードが満たさなければならない条件を指定します。今回は設定を行いません。

画像②

設定が完了したら[保存]をクリックします。次に表示される画像③の画面で赤枠で囲んだ箇所にある[有効化]ボタンをクリックし、「リード」の重複ルールの作成は完了です。

画像③

② 「取引先責任者」の重複ルール

「取引先責任者」の重複ルールも「リード」と同様の手順で作成を行います。画像④の画面では、「取引先責任者」を選択します。

画像④

次に表示される画像⑤の画面で、重複ルールの設定を行います。「リード」の重複ルールと同じ設定内容となりますが、[アラートテキスト]のみ一致ルールと同様に「会社名」としていた箇所を「取引先名」に変更します。

画像⑤

重複ルールの保存が完了した後、画像⑥の画面ではこちらも忘れずに[有効化]を行います。以上で設定は完了となります。

画像⑥

3. 設定内容を確認する

設定した一致ルール・重複ルールによって、「リード」と「取引先責任者」間で会社名(取引先名)・名前が一致するレコードの作成を防止できるかを確認します。

① 「リード」と重複した「取引先責任者」レコードを作成しようとする場合

画像①の「リード」と「取引先名」「姓」「名」が一致する「取引先責任者」の作成を行います。

画像①

「取引先名」「姓」「名」が一致する「取引先責任者」の作成をしようとすると、画像②のようにエラーメッセージが表示されレコードが作成できないことを確認できました。

画像②

② 「取引先責任者」と重複した「リード」レコードを作成しようとする場合

次に、画像③の「取引先責任者」と「会社名」「姓」「名」が一致する「リード」の作成を行います。

画像③

こちらも「会社名」「姓」「名」が一致する「リード」の作成をしようとすると、画像④のようにエラーメッセージが表示されレコードが作成できないことを確認できました。

まとめ

今回は、一致ルールと重複ルールを使用して異なるオブジェクト間で重複レコードの作成を防止する方法を紹介しました。
一致ルールと重複ルールは、同一のオブジェクトだけでなく異なるオブジェクト間でも設定することが可能ですので、活用することでデータの正確性と信頼性がより高まります。

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Suzuki

Salesforceの認定資格「Salesforce認定アドミニストレーター」を保有しています。 IT業務経験ゼロからSalesforceに関する実務に携わってきた経験をもとに、初心者の目線に立って各種機能の活用方法や設定手順をステップバイステップでわかりやすくご紹介します。

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